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毎年のように日本人の平均寿命が更新されるくらい医療の進化が止まらない日本ですが、最近話題となりつつあるのが“予防医学”です。がんや認知症はまだその原因が完全に解明されておらず、根本的な解決は不可能です。
しかし、予防はすることができます。あらかじめ生活習慣を見直したり、鍼灸医療をして身体を整えたりすることで予防線を張っておくのです。
そして今回紹介します“もぐさ”も予防医療の一つとして注目され始めており、今後より一層その勢いを増していくのではないでしょうか。今回の記事も要チェックです!
もぐさとは?
。主に灸に使用される。西洋語にもmoxaとして取り入れられている。
もぐさは、夏(5~8月)に、よく生育したヨモギの葉を採集し、臼で搗(つ)き、篩にかけ、陰干しする工程を繰り返して作られる。点灸用に使用される不純物(夾雑物)のない繊毛だけの艾を作るには、多くの手間暇がかかるため、大変高価である。高級品ほど、点火しやすく、火力が穏やかで、半米粒大のもぐさでは、皮膚の上で直接点火しても、心地よい熱さを感じるほどである。
引用元:もぐさ(Wikipedia)
ウィキペディアに書いてあります通り、“もぐさ”とはヨモギの葉の裏にある繊毛のことです。“もぐさ”には様々な成分が含まれており、それを肌の上で点火し、成分を体に染み込ませたり、ツボに熱刺激を与えることで血行を良くしたりするのです。
もぐさの成分
もぐさには様々な成分が含まれており、それが人体に良い影響をたくさんもたらします。一つ一つみていきましょう。
成分① テルペン
テルペンとは植物に含まれる精油成分です。熱を加えると蒸発し、特有の香り、苦味を拡散します。テルペンの一種であるリモネンの香気成分が呼吸から体内に入ることで、脳からα波が出るそうです。すると副交感神経が活発となりリラックスさせたり、気持ちを落ち着かせたりします。
また、血圧を下げたり、テルペン類に含まれる“ジンゲロール”によって痛みや炎症を抑えたりするなどの効果も期待できます。
成分② シネオール
ハッカに似た清涼な香りと言われているのがこの“シネオール”です。そんなシネオールは呼吸器系のトラブルを改善すると言われており、喘息患者や口臭に悩んでいる方に効果があるそうです。
食品添加物、化粧品、香料などによく使われる成分で、精油成分の中でも特に活躍の幅が広いものとなっております。
成分③ コリン
コリンは普段私たちが口にする食べ物からも摂取できる成分で、「認知機能の維持」に効果があると言われています。現在、高齢者の4人に1人が認知症もしくは、認知症予備軍と言われております。
社会問題にもなりつつある“認知症”ですが、それに対し“コリン”は高血圧の予防、神経障害の治療にも使われており、体の健康に有効であると言われています。
また、近年では研究が進み、脳の働きに関しても有効であると証明されているのです。
成分④ その他
その他にも、ツヨン・アデニン・タールなどの成分がたくさん含まれており、血行の促進、鎮痛効果、炎症抑制などの効果がたくさんあります。一種の麻薬だと言えるかもしれませんが、もちろん体に害はありません。
伊吹もぐさ
「かくとだに えやは伊吹の さしも草 さしもしらじな もゆるおもいを」 藤原実方朝臣
この短歌は百人一首の51番で、“伊吹の さしもぐさ”とありますように、平安時代から全国的に有名だったのがこの“伊吹もぐさ”です。伊吹は滋賀県の伊吹山のことをさしており、今回紹介します“もぐさ”を製造している株式会社山正も本社を滋賀県の長浜市におきます。ですから、素材はすでに1000年以上の歴史があるということになるのです。
もぐさ・お灸は中国発祥なのですが、日本独自のブランドとして長い歴史をもつ“伊吹もぐさ”は科学的根拠だけでなく、“日本人に愛され続けてきた文化”としての価値があるのです。
ぜひ今回紹介します製品を利用してみてはいかがでしょうか。
もぐさの効果とおすすめのツボ
もぐさに含まれる成分による効果については前述いたしましたが、もぐさを使うことで得られる効果というのは他にもあります。というのももぐさは基本的に身体に点在する“ツボ”の上で利用します。
ですからツボを熱することで様々な効果を得られるのです。ここではオススメのツボも紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
温熱刺激による血行改善
もぐさやお灸はツボに温熱刺激を与えます。基本的にツボには重要な神経、血管が集まっていることが多いので、温熱刺激を与えることで代謝を促したり、幸せを呼ぶと言われる“セロトニン”というホルモンを分泌させたりします。
また、血行改善することでストレス物質、疲労物質の排出を促します。“予防医学”としての効果が絶大なのです。
ツボ① 合谷(ごうこく)
場所:親指と人差し指の延長線上で交わる点。水かき部分から約3センチ手首側にあるツボ
効果:温熱刺激を与えることにより、頭痛や鼻水、目・歯の痛みを和らげる効果があると言われています。普段ストレスが溜まっている時やイライラしている時に指圧してあげるのも良いでしょう。
ツボ② 肩井(けんせい)
場所:乳頭のラインにある肩の一番高いところ、肩が凝った時に無意識に指圧している場所
効果:首や肩などのコリをほぐすことができ、全身の血行を良くします。もぐさを使用することで冷え性の改善にもなるのでオススメのツボです。もぐさやお灸をしようるする際、不安定な部位になるので姿勢に気をつけてください。
ツボ③ 志室(ししつ)
場所:おへその真裏、大腰筋の両側、真ん中あたりに位置するツボ。少し探すのが難しいので押したりさすったりして探すと見つかる
効果:腰痛の原因は筋肉の過度な収縮である場合が多く、もぐさで温めてあげると改善する可能性が高いです。また、背中の筋肉は非常に大きいため血行が改善され老廃物の排出、冷え性の改善も期待できるツボとなっております。
“もぐさの山正”が製造するおすすめのもぐさ
ここでは株式会社山正が製造するもぐさを紹介していきます。もぐさにも種類があり、使用方法が異なるので併せて掲載します。
点灸用もぐさ “雪の華”・“日本一黄金山”・“大極上印”
「点灸」とは皮膚に直接もぐさを付着させて燃焼し、小さな火傷を起こす方法です。特定のつぼに米粒の半分くらいからアズキくらいの大きさのもぐさを、病状・体質・年齢などを考慮して、最適な大きさ・堅さを選んで行います。
①雪の華(最高級品)
株式会社山正が製造する“もぐさ”の中でもっとも上質であるのがこの“雪の華”です。粘り気のある質感、火立ちの良い柔らかな熱感に、黄金色に艶やかに光る色彩にこだわられた製品になっております。
②“日本一黄金山”・“大極上印”
“雪の華”が製造される前から販売されていたのがこの2つです。江州伊吹山麓浅井の里で恵まれた風土と太陽の恵みを受けた良質なヨモギを吟味し、1月にしか製造していないそうです。
灸頭鍼用もぐさ “雲龍印”・“若草印”
「灸頭鍼」とは鍼または、灸の治療形態の一つで、鍼の柄の部分にもぐさを巻きつけて燃焼させるものです。
①“雲龍印”・“若草印”
“雲龍印”が灸頭鍼用の上級品、“若草印”が灸頭鍼用の中級品となっており、1500円近くの値段の差があります。やはり上級品の“雲龍印”の方が製造工程における品質チェックが厳しく製品ごとの誤差が少なくなっております。
温灸用もぐさ “極上温灸”
「温灸」とは、不快な熱さのない灸療法の総称で、皮膚に火傷やみずぶくれができず、醜いあとが残らないもののことです。
“極上温灸”
温灸用のもぐさは点灸用や灸頭鍼用に比べ、品質が低く、ヨモギの茎や粉状のものなどの異物がかなり混じっているものがありますが、株式会社山正が製造する“極上温灸”においてはそのようなことは全くなく、細部にまでこだわりを感じることができます。
まとめ
いかがでしたか。もぐさなどの鍼灸治療が“予防医学”として注目され始めている要因が理解できたと思います。製品も併せて紹介しましたのでぜひ一度利用してみてはいかがでしょうか。
ストレス発散、リラックス効果のある“もぐさ”はおすすめです!