目次
鍼灸院を開業するにはまとまった費用が必要です。
その費用の一部を補助してくれる助成金があるとしたら、使ってみたいですよね。
鍼灸院を開業するための助成金について調べてみました。
□小規模事業者持続化補助金とは
小規模事業者持続化補助金は、日本商工会議所が出してくれる補助金です。
事業を行うための宣伝費や、その事業に特化した機器を購入する費用などが対象となります。
この機器費用には、パソコンなどのように、何の仕事でも使える汎用性の高い機器は含まれません。
あくまでも、その業種だけで使われるような、特殊な機器のみが対象です。
補助金は最大で50万円までで、費用の3分の2までが補助金として出してもらえます。
この補助金をもらうには、商工会議所の経営指導員と話を進めていくことになりますが、補助金を使うとどのような効果が予想されるかという、具体的な裏付けも必要となります。
鍼灸院開業であれば、集客のためのホームページ作成費用や、店舗の看板設置費用、駐車場整備費用などに使用するという名目で申請すると、承認してもらえる可能性が高くなります。
小規模事業者持続化補助金の採択率は20%程度です。
つまり、申請しても20%しかもらえる確率はないのですが、それでも申請してみる価値はあるでしょう。
補助金が下りれば、鍼灸院をよりよくできるので、それはそのまま患者さんに還元できます。
□小規模事業者持続化補助金の詳細
小規模事業者持続化補助金は、日本商工会議所や全国商工会連合会へ、事業計画書や創業計画書を作成して申し込めば、最大で50万円の補助金がもらえるものです。
小規模事業者とは、個人事業主や従業員数の少ない会社のことです。
創業したばかりの会社も従業員が少ないことが多いので、この補助金の対象となります。
小規模事業者持続化補助金に申し込むには、3つの条件があります。
*すでに創業している
ここでいう創業とは、法人登録した会社を設立していることを指します。
個人事業主であれば、税務署に開業届を出していなければなりません。
つまり、これから創業する予定という場合は、対象とはならないのです。
応募の際に提出する書類は、法人の場合は「登記簿謄本(履歴事項全部証明書)」が必要で、個人事業主の場合には税務署に提出した「開業届」が必要です。
このように、具体的な開業の証拠がないと申し込みできないので、注意しましょう。
*従業員数が少ない
小規模事業者持続化補助金は、従業員数が少ない事業者向けの補助金ですから、従業員数に制限があります。
従業員数は5人以下または20人以下となっていますが、人数に差があるのは、業種によって制限される人数が違うからです。
具体的には、卸売業、小売業、宿泊・娯楽以外のサービス業は5人以下、宿泊・娯楽を対象としたサービス業、製造業などは20人以下となっています。
ここで規定されている従業員とは、会社役員や個人事業主以外の人を指します。
基本的にアルバイトやパートは従業員数に含まれませんが、場合によっては従業員としてカウントされるケースもあります。
そのため、アルバイトやパートを含めると5人や20人の枠を超えそうであれば、事前に商工会議所に相談するといいでしょう。
*商工会議所または商工会の支援を受ける
小規模事業者持続化補助金を申し込むには、商工会議所か商工会の相談員の支援を受け、必要書類を作成して申し込み用紙に印鑑を押してもらう必要があります。
小規模事業者持続化補助金の補助率は3分の2までとなっており、補助金額は最高で50万円ですから、この2つを満たす条件が揃った場合に補助金がもらえる仕組みです。
例えば、経費が60万円かかったとすると、補助率は60万円×3分の2ですから40万円となり、50万円以内なので全額もらえます。
使った経費が90万円の場合は、補助率は90万円×3分の2で60万円となりますが、上限の50万円を超えるので、受け取れるのは50万円となります。
□補助対象となるものとならないもの
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者向けの補助金です。小規模事業者が事業を継続するためには、新規顧客の開拓が重要です。
そのため、この補助金の補助対象経費は、以下の2つに限定されています。
「既存の商品やサービスを、新規顧客に売り込むための販路開拓費用」
「新たな商品やサービスを開発して、新規顧客に売り込むための販路開拓費用」
つまり、小規模事業者持続化補助金は、下りたお金を何でも勝手に使えるわけではないのです。
名目は補助金ですから、あくまでも新商品の開発や販路開拓に関する経費だけが、給付対象となります。
鍼灸院の場合は、新規顧客開拓のためのホームページ作成費用や、看板設置費用、チラシ作成費用などが対象となります。
□小規模事業者持続化補助金の申し込み
小規模事業者持続化補助金を申し込めるのは、日本商工会議所や全国商工会連合会が募集している期間だけです。
随時申し込めるわけではないので、日本商工会議所か全国商工会連合会のホームページを見て、募集しているかどうか確認しましょう。
募集を開始したら約1カ月間募集期間が続きますので、その間に応募してください。
この募集期間を逃すと、翌年度まで申し込みできなくなりますので注意しましょう。
申し込み後の流れは以下のようになります。
*経営計画を作成
商工会議所や商工会の相談員と一緒に経営計画を作成します。
小規模事業者持続化補助金は、新商品開発や販路開拓のための補助金ですから、新商品のメリットや販路開拓の方法などについて、できるだけ具体的に書いた方がインパクトがあります。
*印鑑を押してもらう
経営計画書が完成したら、商工会議所か商工会の相談員に見てもらい、印鑑を押してもらいましょう。
この印鑑がないと、補助金の申し込みは受け付けてもらえません。
ただし、印鑑はすぐにはもらえませんから、早めに相談に行きましょう。
最寄りの商工会議所や商工会がどこにあるかは、それぞれのホームページを見て確認してください。
*補助金事務局に申し込んで審査
印鑑をもらったら、小規模事業者持続化補助金の補助金事務局に申し込んで審査してもらいます。
申し込み方法は郵送のみで、直接持ち込みはできません。
また、審査は書類審査のみで面接審査はありません。
申し込みから、結果の通知が来るまで2カ月くらいかかりますので、ゆっくり待ちましょう。
ただし、前述したように、申し込んだ人が全員補助金をもらえるわけではありません。
もし落ちた場合は、また申し込んでみましょう。
*事業内容を報告
実際に補助金をもらうには、まず経営計画書どおりに事業を行い、事業内容を報告します。
そして、補助対象期間内に新商品開発や販路開拓を終えて、かかった費用の領収書や請求書などを添えて報告書を提出します。
*チェック後に補助金が支給
報告書を提出後、数カ月かけてチェックされますが、報告書に不備があれば訂正が必要となります。
チェックが終わり、経費が目的に沿って使用されたと認められると補助金が支給されますが、認められなかった場合はもらうことができません。
しかし、小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者を支援する補助金ですから、従業員数が少ないほど交付してもらえる可能性が高いので、申し込んでみるといいでしょう。
□まとめ
鍼灸院を開業するための助成金として、小規模事業者持続化補助金があります。
日本商工会議所が交付する補助金で、小規模事業者や個人事業主を対象としたものです。
補助金は最大で50万円、経費の3分の2まで補助金として支給されます。
申し込みの条件は、すでに開業していることと従業員数が少ないことです。
募集期間は日本商工会議所か商工会のホームページに告示されます。
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