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店舗のデザインは、集客に影響を与える重要なポイントです。
どんな業種でも、店舗のデザインの良し悪しによって、大きく売り上げが変わってしまいます。
鍼灸院を経営する上でもっとも重要なのは、鍼灸師の技術であることは間違いありません。
しかし、それと並ぶくらい集客に大きな影響を及ぼすのが、内装デザインなのです。
鍼灸院を開業する際の内装のデザインは、どのようにすればいいのでしょうか。
□内装のデザインを決める前に
内装のデザインを決めるには、まず自分がイメージするデザインを、内装業者に伝える必要があります。
これがしっかり伝わらないと、思った通りの出来上がりになりません。
もし、何も伝えなければ、ただのありきたりの鍼灸院が出来上がってしまいます。
イラストが描ければイラストでもいいですし、ネットや雑誌で見つけた内装の施工例の中から、参考にしたいデザインがあれば、内装業者に伝えるようにしましょう。
イメージを伝えると、あとは内装業者がいくつかのデザイン案を出してくれるはずです。
デザイン案は、できれば平面図だけでなく、立体的な模型を作ってもらいましょう。
なぜなら、立体のほうが平面図よりはるかにイメージしやすいからです。
また、見積もりに書かれている素材は、メーカー名と品番を押さえておいてください。
業者によっては、見積もりでは高い素材を記入しておいて、実際には安い素材を使ってごまかそうとする場合があります。
内装工事に入ったら、あとは業者におまかせでいいかというと、そうではありません。
工事が図面通りに行われているか、自分のイメージ通りのデザインになっているかなど、細かくチェックする必要があります。
もし図面通りでなかったり、イメージと違っていたりした場合はその場で指摘して直してもらいましょう。
施工の途中であれば修正できることでも、工事が進んでからでは修正できないこともあります。
こうならないためにも、常に現場をこまめにチェックしておくことが大切です。
ただし、あまり無理な修正を依頼すると、追加工事費を請求されることもありますかので、その点は気をつけましょう。
□内装工事が完了したら
内装工事が完了したら、引き渡しを受ける前のチェックは厳重に行いましょう。
塗装のムラや塗り忘れなどのほか、壁に張ったクロスの剥がれや傷、しわなどがないかもチェックしてください。
この程度の瑕疵であれば、引き渡し前なら無料で修正してくれますが、引き渡し後は追加料金を請求されることもあるので、くれぐれも見落としのないようにしましょう。
なぜここまでのチェックが必要かと言いますと、鍼灸院のデザインは店舗の経営に大きな影響を与えるからです。
鍼灸師の技術ももちろんですが、鍼灸院の内装の出来、不出来によっても、集客が違うことを忘れてはなりません。
□内装のグレードと集客
鍼灸院の内装費は、飲食店と比べるとかなり安くなっています。
その理由は、飲食店の場合は厨房設備にかなりの費用がかかりますが、鍼灸院にはそれほど費用のかかる設備がないからです。
また、内装の仕上げも、飲食店ほど高い素材を使う必要はありません。
このような理由から、鍼灸院の内装費は下げようと思えばかなり下げられます。
しかし、内装費を削れば、どうしても見た目が安っぽくなってしまいます。
内装のグレードは集客のためにはどうしても必要なので、可能な限り内装にはこだわりたいものです。
□内装費を下げる方法
鍼灸院の内装工事費は、鍼灸院の規模にもよりますが、安くて200万円、高いと800万円くらいかかると考えましょう。
これだけの費用がかかるため、内装工事費は開業資金の中でも大きな比重を占めます。
そのため、なるべく内装費用を安く抑えたいと、誰もが思うでしょう。
そこで、内装工事費を下げるとっておきの方法がありますので、そのノウハウをいくつかご紹介しましょう。
*複数業者で見積もり
内装工事の前に、複数の業者に見積もりを出させましょう。
これを相見積もりと言いますが、仮に3社に相見積もりさせるなら、それぞれの業者に相見積もりであることを告げるのがコツです。
そうすると競争原理が働いて、お互いに見積もり金額を抑えますから、その中で一番安い見積もりを出した業者に決めればいいのです。
ただし、見積もり内容を吟味することも必要なのは、言うまでもありません。
ただ、金額だけを見て決めると、安っぽい内装になってしまうおそれもありますので注意しましょう。
*居抜き物件を使う
居抜き物件とは、前のテナントの内装がそのまま利用できる物件のことです。
前のテナントが鍼灸院や整骨院、整体院だった場合は、内装がそのまま使えることも多いので、内装工事費を安くできます。
前のテナントが同業者で、内装のイメージが似ていれば、あまり手を加えることなくオープンさせられるので、内装費用を抑えるには居抜き物件を探すのもおすすめです。
*減額案を提示してもらう
内装業者に減額案を提示してもらう方法もあります。
見積もり金額が予算を上回っていれば、内装業者に減額案の提示をお願いしましょう。
減額案とは、内装の仕上がりや素材の品質を見直して、見積もり金額を下げてもらう方法です。
ただし、何から何まで品質を落とすと、内装が安っぽいものになってしまうため、品質を落としてもよい素材を絞って交渉することが大切です。
素材の品質を落とすのを業者にまかせると、業者の都合で本当に質の悪い素材を使われるおそれがありますので注意しましょう。
何もかも下げるのではなく、下げてもいい素材と絶対に下げたくない素材を分けて、減額にメリハリをつけることが重要です。
素材の品質を落とす場合は、実際に素材のサンプルを見て、手触りなどを確かめながら、どこまでグレードを下げてもいいか判断することも大切でしょう。
□見積書の見方
相見積もりをしてもらうにも、内装の減額を依頼するにしても、見積書の見方がわからないと正しい判断ができません。
見積書には工事別の内訳書があるので、それぞれの工事内容が何を指しているのか把握する必要があります。
鍼灸院の場合、内装工事の内訳書の内容は、おおむね以下の通りです。
*仮設工事費
工事のための養生費用や、看板を設置するための足場の費用などがこれに当たります。
*建築工事費
これが内装工事費用です。
内部の間仕切りや壁のクロス張り、床のタイルやカーペットの設置工事などが含まれます。
全体の見積もりの中でも大きな金額になるため、この費用を抑えれば安く仕上げられます。
*電気設備工事
照明工事や電気、電話などの配線工事全般です。
*空調設備工事
空調設備の設置や換気用のダクト、換気扇の設置費用などです。
空調費用もかなり金額が大きいので、居抜き物件で空調が使えるなら、かなり工事費を浮かせられます。
*給排水設備工事
トイレやシンクなどの水回りの工事費用です。
鍼灸院では、トイレ以外に給排水設備はそれほど必要ではありません。
□まとめ
鍼灸院開業の際の内装デザインは、集客のための重要なポイントとなります。
思い通りの内装デザインにするためには、内装のイメージを内装業者に正確に伝える必要があります。
そのため、内装のイラストやネットなどの内装施工例から、イメージに合うものを探して業者に見せることが大切です。
イメージを伝えると、あとは内装業者がいくつかデザイン案を提示してくれますので、その中から選びましょう。
内装費用を抑えるには、複数の業者に相見積もりしてもらうことをおすすめします。
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