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お灸には生活機能の変調を矯正する効果や、疾病の予防効果、治療効果が期待されています。鍼灸の施術所でも、様々な不調の改善に取り組まれていることでしょう。
そこで今回は、鍼灸師におすすめのお灸や、あると便利なお灸関連グッズを紹介します。
もぐさお灸をするのに欠かせないのがもぐさです。目的の施術効果によって、もぐさを使い分けると施術効果のアップを期待できます。
点灸用もぐさ
点灸(てんきゅう)はお灸法の一種で、小さくひねったもぐさをツボや筋緊張の強い場所に乗せ、焼き切るのが特徴です。
点灸用のもぐさには、もぐさがそのままパッケージに入っているタイプと、あらかじめ小分けになっているタイプの2種類があります。
もっともリーズナブルなお灸の場合、10g900円程度で入手できますが、大量に購入した場合、100g 3,780円~とかなりの割引価格で購入することが可能です。
灸頭針用もぐさ
針にお灸を巻き付けて火をつけるのが灸頭針(きゅうとうしん)の特徴ですが、その場合は専用のもぐさを使うのがおすすめです。
灸頭針用のもぐさは、少量だと40g入りを1,360円から購入することが可能ですが、大量に購入する場合、3㎏入りが20,000円程度とかなりの割引価格で販売されています。
また、灸頭針用のもぐさにはあらかじめ切り分けられている「灸頭針用粒切もぐさ」もあり、素早くたくさんの灸頭針をおこなう際に便利です。
灸頭針用粒切もぐさは重さではなく、「○壮(お灸の数え方)でいくら」という形で販売されています。もっとも価格が低いもので、200壮800円程度から販売されています。
温灸用もぐさ
温灸の代表的なものが隔物灸ですが、灸頭針と同様、皮膚に直接お灸を乗せるわけではないので、比較的質の粗いもぐさを用いるのが一般的です。
温灸用もぐさは少量の場合、300gを1,300円程度で購入することが可能ですが、大量に購入する場合、5㎏入りが9,300円程度と、かなりリーズナブルに購入できます。
間接灸
次に、間接灸におすすめのお灸を紹介します。
つぼ灸NEO NEXT
「つぼ灸NEO NEXT」は最近人気上昇中の間接灸で、従来品に比べると煙の量がかなり少なくなっています。
レギュラータイプとマイルドタイプの2種類があり、前者の温度はおよそ49度から51度、後者の温度はおよそ47度から49度です。
「つぼ灸NEO NEXT」は120壮入りが1,500円程度になります。
また、600壮入りの場合5,880円とリーズナブルに購入できるうえ、5箱まとめ買いするとおよそ29,000円で購入することが可能です。
長安NEO DX
「長安NEO DX」には粘着力の強いのりが使われているため、お灸が倒れてしまうような事故を未然に防ぐことが可能です。「長安NEO DX」にもレギュラータイプとマイルドタイプがあり、それぞれおよそ49度と47度です。
「長安NEO DX」は120壮入りをおよそ860円、600壮入りをおよそ3,000円で購入できます。また、「長安NEO DX」もまとめ買いすることで割引価格が適用されます。
達磨ST(だるまスーパータックル)
「達磨ST」は温度によって4タイプに分けられています。熱いのが苦手だという方には約40度から41度の「ソフト」タイプや、およそ42度から44度になる「マイルド」タイプがおすすめです。
お灸に慣れているという人には、温度がおよそ45度から47度になる「弱」タイプや、およそ49度から51度になる「強」タイプがおすすめです。
いずれのタイプも600壮入りが3,200円で購入できるほか、10箱まとめ買いした場合、割引価格の31,000円となります。
カマヤミニ
カマヤミニには温度がおよそ50度になる「強」タイプと、およそ45度になる「弱」タイプ、そしておよそ43度になる「ソフト」タイプがあります。
「ミニ」という名前の通り、燃焼時間がおよそ6分と短いのが特徴です。カマヤミニは120個入りがおよそ1,800円で、600個入りがおよそ16,000円で購入できます。
快(こころ)
「快」には温度がおよそ49度から51度になる「強」タイプと、およそ46度から48度になる「弱」タイプ、そしておよそ43度から45度になる「微弱」タイプの3種類があります。
水を使わずに患部に貼付できるため、手返しの良いのが特徴です。「快(こころ)」は700個入りで3,400円程度となっています。
台座灸
富士柔
「富士柔」はその温かさを独自の「ウォーム」で表しています。ワンウォームは優しい暖かさで、ツーウォームは基本の温かさ、そしてスリーウォームがしっかりとした温かさです。
いずれのタイプも100個入りで620円とお求め安くなっていますが、6箱まとめ買いすると3,540円とさらにお得です。
長生灸
長生灸はせんねん灸とならび、よく知られている台座灸です。長生灸はその温度によって、「ソフト」「ライト」「レギュラー」「ハード」の4タイプに分けられています。
ソフトタイプはおよそ44度まで、ライトタイプはおよそ53度まで温度が上昇します。ソフトタイプとライトタイプは、どちらかというとお灸初心者や熱いのが苦手な人におすすめです。
レギュラータイプはおよそ57度まで、ハードタイプはおよそ63度まで温度が上昇します。こちらはお灸に慣れた人におすすめです。
いずれも200壮入りで1,430円、1,000壮入りだと5,900円となっています。また、200壮入りを10箱まとめて購入した場合、13,600円となっています。
和(なごみ)
「和」も温度によって「強」「弱」「微弱」「極弱」の4タイプに分けられており、それぞれおよそ50度、45度、42度、37度となっています。
他の間接灸や台座灸より低い温度のものが用意されているので、熱いのが苦手な方はお子様にもおすすめです。「和(なごみ)」は200個入りで1,100円です。
せんねん灸アロマ灸
お灸にはもともとリラクゼーション効果が期待されていますが、「せんねん灸アロマ灸」にはアロマテラピーの効果も付加されています。
せんねん灸では温熱レベルによって、レベル1からレベル5に分類していますが、こちらの商品は温熱レベルが1~2となっています。20点入りがおよそ550円、60点入りがおよそ1,200円です。
棒灸
患部に近づけて温めるタイプの棒灸には、「新温灸純艾條(しんおんきゅうじゅんがいじょう)」や「念盈薬條(ねんえいやくじょう)」、「太乙薬條(たいつやくじょう)」などがあります。値段は10本入りで980円から1,830円程度です。
あると便利なお灸関連グッズ
灸用線香
点灸や灸頭針をおこなう場合、お灸用の線香があると便利です。中でも一般的によく用いられている紫線香は一束60本入りで260円ととてもリーズナブルです。
メディスティックペン
メディスティックペンは、お灸据える位置に印をつけるために用いられる専用のペンです。厚生労働省の安全基準をクリアしているので、患者さんにも安心して用いることができます。
青色と赤色がセットになっているので、目的に応じて使い分けるもの良いでしょう。価格は650円です。
灸点紙
灸点紙(きゅうてんし)は別名を「灸熱緩和紙」とも呼ばれており、燃えにくい台紙に金属でできた薄い膜を貼り、真ん中に針穴大の小さな穴を開けたものです。
お灸の熱をマイルドにすることが可能なので、熱いのが苦手な患者さんにおすすめです。ひと箱200枚入りで620円です。
調熱絆
調熱絆(ちょうねつばん)は、お灸の熱さを調整する目的で用いられます。1シートに11枚入っており、それが12枚あるので合計132枚が300円で購入できます。
温灸器
温灸器は電気の力を使って、ツボや患部に温熱刺激を加える電子温熱刺激装置です。火を使わないので煙やにおいが出ませんし、灰が出ることもありません。
そのため、鍼灸院での需要も高まっています。値段はメーカーによっていろいろで、およそ30,000円から90,000円と幅があります。
棒灸用フード
棒灸用フードは、棒灸を入れる専用の入れ物で、お灸をしたときに灰が落ちるのを防いでくれます。
また、お灸の温度を適度に調整することも可能です。1,500円程度から購入可能です。
火消しツボ
火消しツボは、患者さんの身体から取り去ったお灸や、棒灸の燃えカスなどを入れておくためのツボです。1,200円程度から購入可能です。
まとめ
・もぐさを使ったお灸は皮膚に直接乗せるタイプほど質が良い
・間接灸や台座灸は温度によって使い分けるのがおすすめ
・棒灸をするときには棒灸フードや火消しツボがあると安心
・お灸の熱さが苦手な人には灸点紙や調熱絆を用いるとよい
昔からお灸は不調の改善効果が期待できることで知られていますが、現代人にあまり普及していないのは、「熱い」とか「痕が残る」といったイメージがあるからかもしれません。
ただ、灸点紙や調熱絆を用いれば熱さを調整できますし、間接灸や台座灸ならお灸が直接皮膚に触れることもありません。お灸を上手に使い分ければ、患者様の様々なニーズに応えることが可能です。