目次
「鍼灸院を開業したいと思っているが、金銭面での心配がある。」
「鍼灸院を開業するために、助成金を受け取れるのだろうか。」
「助成金の仕組みについて詳しく知って、開業を成功させたい!」
鍼灸院開業の助成金について、気になっている方はいらっしゃいませんか?
鍼灸師として働くうちに、独立して鍼灸院を開業しようとしている方も多いのではないでしょうか。
独立して開業することにはメリットも多くありますが、多くの費用がかかるという現実的な問題も存在します。
しかし、金銭面で不安があっても、助成金が受け取れれば安心感が増えますよね。
そこで今回は、鍼灸院の開業で受け取れる助成金について詳しくご紹介します。
助成金について知ることで、利用するべきかどうかを判断してみてください。
□鍼灸院の開業のためにはどんな助成金が受け取れるの?
鍼灸院の開業で悩んでいる方におすすめの助成金は「小規模事業者持続化補助金」というものです。
この制度は、日本商工会議所や全国商工会連合会の支援を受けることで、経営計画を作って申し込めば、50万円の補助金がもらえるという制度です。
この補助金制度の対象者である「小規模事業者」では、従業員の少ない会社や個人事業主のことを指します。
よって、鍼灸院を開業しようとしている状態である鍼灸師も小規模事業主に当てはまると言えるでしょう。
では、この小規模事業者持続化補助金はどうやったら受け取れるのか、詳しく解説します。
□小規模事業者持続化補助金を受け取る方法
助成金を受け取るためには、以下の3つの基準を満たしている必要があります。
*申し込みの時点で創業しておく
この補助金を受け取るには、申請をする時点で鍼灸院を創業している必要があります。
具体的には、税務署に開業届を提出していなければなりません。
この開業届は、小規模事業者持続化補助金に申請する際の必要書類になるのです。
*従業員の人数が5名以下または20名以下
この補助金は従業員が少ない事業向けの制度なので、人数にも制限があります。
具体的には、5名以下か20名以下です。
人数が異なる理由は、業種によって人数が変わるからです。
卸売業、小売業、また宿泊業と娯楽業以外のサービス業では5名以下、宿泊業と娯楽業を含むサービス業と製造業その他では20名以下です。
従業員は、会社役員や個人事業主以外で働いている人のことを指します。
短期アルバイトやパートの方は基本人数には含まれませんが、勤務状況によっては含まれるので注意が必要でしょう。
規定の人数を超えそうな場合、近くの商工会議所や商工会に事前相談するのがおすすめです。
*商工会議所か商工会から印鑑をもらう
助成金を申し込むためには、最寄りの商工会議所か商工会の相談員から助言を受けて経営計画を作り、申込書類に印鑑をもらう必要があります。
□助成金はどれくらいもらえるの?
特例で超える場合もありますが、補助金額の上限は50万円です。
そして、補助率は経費の3分の2までと決まっています。
具体的に説明すると、使用した経費が120万円だった場合、補助金は120万円×3分の2で80万円です。
しかし、補助金額の上限は50万円なので、もらえる助成金は50万円です。
つまり、補助率と補助金額の限度の範囲内での助成金を受け取れます。
□助成金の使い道
この助成金を支給する目的は、小規模事業者の事業維持なので、目的とは異なるような用途のためには使用できません。
では、この助成金は何に使えるのでしょうか。
ひとつは「既存の商品やサービスを、新規顧客に売り込むための販路開拓費用」、もうひとつは「新たな商品やサービスを開発して、新規顧客に売り込むための販路開拓費用」です。
鍼灸院の場合、新規顧客開拓のためのホームページ作成費用や、看板設置費用、チラシ作成費用などが補助の対象となります。
助成金は何にでも使えるわけではないことを覚えておいてください。
□この助成金のメリットは?
*人数が少ないほど助成金がもらいやすい
小規模事業者持続化補助金では、助成金をもらえる人全体のうち、従業員5名以下の事業者が5割以上になるという仕組みを採用しています。
つまり、従業員が5名以下の場合は助成金がもらいやすいです。
鍼灸院を開業したばかりで従業員が少ないという場合には、大きなメリットになるでしょう。
*将来の売り上げのために投資できる
前述の通り、小規模事業者持続化補助金の使い道は販路開拓です。
使い道が決められていても、将来の売り上げのために50万円の投資ができるのは大きなメリットでしょう。
□この助成金のデメリットは?
デメリットとしては、手続きや決まりが複雑であるという点があげられます。
例をあげれば、補助金事務局に報告書を提出したり、商工会議所や商工会に許可をもらいに行ったり、実地調査を行ってもらったり、会計検査院の調査が入ったりすることなどです。
これらには手間がかかりますが、助成金をもらうためには従う必要があります。
□開業費用から助成金の必要性を考える
そもそも、鍼灸院の開業にはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
鍼灸院の開業に必要な費用総額を推測してみます。
なお、水道・光熱費と人件費は開業後の固定費になるので、今回の計算には含めません。
*家賃20万円の物件で開業する場合
保証金:20万円×12ヶ月=240万円(家賃の12ヶ月分)
初回家賃:20万円×1.5ヶ月=30万円
仲介手数料:20万円
ホームページの作成:30万円
パンフレットの作成:20万円
設備投資:60万円
これらを合わせると、鍼灸院開業のために必要な総額は400万円ほどであると推測できます。
実際の金額は物件や立地、設備や備品で大きく異なる場合もありますが、このうち50万円を補助してもらえれば、負担も大きく減るのではないでしょうか。
□助成金の注意点
*助成金は後払い
助成金がもらえるのは、交付が決定してから約1年後です。
それまでは自分のお金でやりくりする必要があります。
助成金があるからと安心せずに慎重に予算管理をすることが必要でしょう。
*経費を割り増ししない
補助金を増やすために、経費を増やすというケースもあります。
この行為は、事業規模に見合わない多額の出費となるので、後々後悔する可能性が高いです。
助成金をもらえても、このような無駄遣いをしていると意味がありません。
経費を割り増しして申請することは賢い方法とは言えないでしょう。
*補助金対象は1年目のみ
小規模事業者持続化補助金の対象は1年目のみです。
よって、2年目以降は自分でやりくりする必要があります。
先のことも考えつつ助成金を使用するのが賢明でしょう。
□まとめ
今回は、鍼灸院の開業で受け取れる助成金についてご紹介しました。
鍼灸院開業の際に受け取れる助成金には小規模事業者持続化補助金があり、受け取りのためには様々な条件や注意点があることを理解していただけましたでしょうか。
それと同時に、小規模事業者持続化補助金は大きなメリットがある制度でもあります。
今回の記事を参考に、開業のために助成金を受け取るかどうか考えてみてください。
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