新型コロナウイルスの感染予防のために、医療機関や飲食店等以外でもアルコール消毒の国内需要が急激に高まり、その結果全国的な品薄状態となりました。
これにより医療現場に必要な手指消毒用エタノールが行き届かなくなるといったことが起きました。

政府は国内主要メーカー各社に平均比1.8倍の手指消毒用エタノールの増産を支持し、医療機関、高齢者施設等(児童福祉施設等、幼稚園を含む)へ優先的に手指消毒用エタノールの共有をする方針を定めました。

そこで、政府は消毒用アルコールに対して規制緩和を行い、酒造メーカーや化粧品メーカーといった異業種の企業による生産も進んでおります。
通販会社で一般にも聞いたことのないメーカーや商品名のアルコールや除菌スプレーなどの商品が出回るようになったのもこの影響です。

今回は、「医薬品」「医薬部外品」「雑品」はそれぞれ何が違うのか。
また「除菌」、「殺菌」、「滅菌」、「消毒」など似ているようで意味やニュアンスが微妙に違う言葉についても解説します。
「どれが良いのか」、「何が違うのか」ということを正しく理解して商品を選ぶヒントになればと思います。

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医薬品・(指定)医薬部外品・化粧品・雑品

医薬品・(指定)医薬部外品は「医薬品医療機器法」という法律によって定義されています。
また、この3種においては「効果効能」について表示をすることができるのです。

例えば、医薬部外品Aと雑品Bで似たような成分・配合が使われていたとしても雑品は医薬部外品や化粧品のように効果や効能を謳うことはできません。

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除菌、殺菌、滅菌、消毒……どれも似たようなイメージがありますが、それぞれ意味が異なります。また、商品によっては効果があっても表記することができないものもあります。

除菌とは

除菌とは「菌を取り除く」という意味です。
「殺菌」も除菌に含まれますが、この「殺菌」という効果を医薬品や医薬部外品以外で表記することはできません。そのため、雑品などにはこの「除菌」という表記が良く使われます。

殺菌とは

殺菌とは、文字通り「菌を殺す」効果があるという意味です。全ての菌ということではなく、菌の数を減らすことができれば殺菌と言えます。除菌と近い意味に聞こえますがこちらは「医薬品」や「医薬部外品」が謳うことができる効果です。
雑品で近い効果を間接的に得られるとしても「殺菌」と表記することはできません。

滅菌とは

滅菌とは「あらゆる菌を殺菌する」という意味です。殺菌の場合にはどれか菌を減らすことを指しましたが、滅菌では「あらゆる菌」が無くなることを意味しますのでとても強力です。
医療機器、たとえばディスポ鍼の添付文書には「滅菌済み鍼」といった表記がされていますね。
管理医療機器のような人の体に使うものには生きた菌がひとつもない状態の清潔な状態が望ましいですからね。
ディスポ鍼がなかった時代には「オートクレーブ」という滅菌機を使って鍼を清潔に保っていたこともありましたね。
現在ではシャーレやピンセットの滅菌に使われることが多いことでしょう。

消毒とは

消毒には病原性のあるウイルスや微生物を死滅または除去させて害のない程度にすることを意味します。
殺菌は「菌を殺すこと」でしたが、消毒の場合は菌の無毒化なので、死滅している必要はありません。
ウイルスを不活化させて感染力を無くすことなどが「消毒」に含まれます。
消毒という表記は殺菌と同様、薬事法上の言葉であり「医薬品」や「医薬部外品」にのみ使用が認められています

新型コロナウイルスへの消毒=不活化においては、アルコールが特に有用とされています。
それは、この新型コロナウイルス(COVID-19)が「エンベロープウイルス」と呼ばれる種類だとわかったからです。

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アルコール濃度表示を確認しましょう。

濃度または度数という表現で~%もしくは~度といった表記があるかを確認しましょう。

薬剤師からは新型コロナウイルスに有用な濃度について次のように言われています。

新型インフルエンザウイルスの手の消毒にはもっぱらアルコール(エタノール)が使われます。
濃度による殺菌効果の違いですが、一般に「消毒用エタノール」と言われる80v/v%くらいの濃度の殺菌力が最も強く、50 v/v%以下になると、十分な消毒効果は期待できません。
また、無水エタノール(99.5v/v%以上)のように濃度が高すぎても消毒効果が低くなったり、手荒れを起こすことがあるので、60~95v/v%を選んでください。

エタノールの消毒薬は、医薬品と医薬部外品があります。また、消毒ではなく除菌を目的とした雑品(雑貨)のエタノール製剤もあります。一番の違いは、医薬品や医薬部外品は「消毒」の効能を表示できるのに対して、雑品は医薬品や医薬部外品のような効能を表示できないことです。
引用:(社)静岡県薬剤師会より『アルコール消毒薬について—濃度は60~95V/V%が適当 用途に応じた製品を選ぶ』

つまり、新型コロナウイルス対策であればアルコール濃度が60~95%の商品かどうかを確認することをおすすめします。

使用用途を確認しましょう

アルコール度数が高い!と思って買ってしまって実は手には使えない商品だった。ということがあります。
使用用途に「手指」「身体」への使用が書かれているかをご確認ください。
アルコール度数が高いものの中には、机や物への除菌用で手に使うと荒れてしまうものがあります。
使用用途に注意してみてみましょう。

まとめ

  • 新型コロナウイルスはアルコールで不活化(=「消毒」)できる。
  • 消毒、殺菌、滅菌は医薬品・医薬部外品にしか表記できない。
  • 医薬品・医薬部外品は品質や効果が安心だが、現在は医療機関や高齢者施設へ優先され一般流通はしばらくは品薄。
  • 医薬品や医薬部外品以外の商品を「雑品」と呼ばれる。
  • 除菌は菌を取り除くという意味では殺菌に似ている。
  • 「除菌」という表記は雑品にも使用することができる。
  • 雑品であっても、濃度や成分、用途によってはある程度の代用も可能。
  • 新型コロナウイルスに対する手の消毒にはアルコール濃度60~95v/v%が適当と言われている。

いかがでしたか?
本当は品質や効果の担保された医薬品を使うことが望ましいのですが、価格や入手の難しさから医薬部外品や用途によっては雑品の除菌スプレーなどを目的に応じて使い分けることが大切です。

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