こんにちは、三重県四日市市で鍼灸院を開業しています。元うつ病鍼灸師、まな鍼灸堂の米倉まなです。
今回、2020年の新型コロナウイルス感染拡大に伴い、私達鍼灸師の仕事も例外なく影響を受けているかと思います。

価値観が目まぐるしく変わる世の中で、鍼灸師として何が出来るのか
変化をするのか、しないのか。鍼灸院を続けるリスク。休診するリスク。考える事も多く、治療院を開業している先生たちは不安も尽きなかったのではないでしょうか。

今回、新型コロナウイルス感染拡大につき私が感じた事の一部をお伝え出来ればと考え、岡部社長にブログを書かせてくださいとお願いしました。

1.今出来る事ってなんだろう?


顧客を抱えている先生ほど、変わらないと思っていた変化に戸惑われているのではないでしょうか。

患者さんの身体は大丈夫だろうか?元気かな?売上が減ってこの先心配。治療院を閉める事になったらどうしようか。生きていけるのだろうか…等。

まずは不安の原因については新型コロナウイルスは関係なく、キューブラロスの5段階”受容“に至ると楽になるかなと感じています。

環境によって振り回される自分なのか。自分が、環境を作るのか。
環境が変わらないなら、仕方がない。まずは現状を受け入れる(受容)

その上で、今出来る事を考える。

全員が初めての世界線に放り込まれて、私は正直…不安もありましたが、正解がない世界に対して今だったら、自分で正解を作る事が出来るのだ、と感じました。

受容

手元の患者さんを今まで通り施術させていただくのはもちろん、
当院の取り組みとして

  • オンライン化
    ⇒当院はメンタル疾患の患者さんも多くみえます。昨年取得した産業カウンセラーの資格を元に、オンラインカウンセリングを準備しました。
  • 商材売り
    ⇒美容鍼が出来なくなる事へ不安を持たれる方の為に、ローラー鍼販売と動画を提供しました。

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目の前の事をこなしているうちに、以前から思っていたけど深く再認識出来た事も沢山ありました。それは次の事です。

2.顧客である患者さん・お客さんが買いに来ていたのは、鍼灸ではない。


私達は今までも鍼の技術の研鑽は日頃行ってきていたと思います。
もちろん鍼灸師なので大前提として鍼灸の技術はあるのですが、新型コロナウイルスにて当院受診を止める方、続ける方、理由はそれぞれ。
その中でも、不安を抱えながらも当院に通い続けている人達は、私と会い鍼灸をする事で「日常の安心」を手に入れている人達でした。

患者さんが私達から買っていたのは、鍼の技術ではない。鍼をすることによって得る安心や、安全や、元気なんだと。

常日頃行っていた、“話を聞く事”も患者さんにとっては手段でしかないんだという事を再認識したのです。

3.オンラインとオフラインで出来る物の切り分けを。

米倉まな先生カウンセリング風景
私達が提供している鍼灸は、目的ではなくて手段なんだ。

それに気づいた時に、自分がやりたい事がもっと明確になりました。

私が2年ほど前から温めやりたかった事。
それは鍼灸師にメンタル鍼灸をお伝えし、遠方の患者さんに鍼灸師をご紹介することでした。

2019年は色々とセミナーをさせていただき、皆さんが欲しがっている情報と、私が提供できるものをはっきりさせる年でした。
その中で私が大事と思っている事が、上手に伝わらないというもどかしさを感じました。

2020年。新型コロナウイルスが感染拡大になったことにより、オフラインの鍼灸技術セミナーの開催が難しくなりました。
3月1日に東京で予定していた社会保険労務士のゆみ先生とのセミナーをオンラインに切り替えた事により、「ああ、オンラインとオフラインそれぞれの強味があるのだ」と実感する事が出来たのはラッキーだったと思います。

オンラインの強みは、遠方の方や、小さなお子様が居る方も参加できる事
またその時間にLIVE参加が出来なくても録画動画をお渡しすることでご都合のいい時間に見る事が出来る事だと私は感じました。

直接会わないと雰囲気は伝わらない事がありますが、「ここまではオンライン」「ここからはオフライン」という事が明確になり、あくまでもこれは手段でしかないのだと気付く事ができたのです。

ようやく、コロナの中で私はずっとやりたかった、メンタル鍼灸オンラインサロン「ここちめいど」をスタートする事が出来たのです。

最後に

みなさんの新型コロナウイルスの影響はどのようなものだったでしょうか?
第二派が予想されていますが、みなさんはどのように変化し、患者さんの動向はいかがでしょうか?
これからも患者さんに寄り添っていくのは変わりません。
今回はコロナウイルスによって、各々の課題が表出したかと思います。
コロナが落ち着いたから、ひとまず安心と日常に戻るのか。この先を見据えて動くのか。

正解は何もありません。

どの道を選んでも自分で信じた道を自信を持って受け入れ、各々の役割を担っていく事がこれからの時代、より患者さんのQOLを向上していくことになると私は信じています。

書いた人


まな鍼灸堂 米倉まな
8年に及ぶうつ病・パニック障害を鍼灸で改善し、30錠以上飲んでいた薬を断薬してから10年。
自身の経験を活かし、患者に寄り添った治療を心がけています。
私の活動については、次のHPをご覧ください。

まな鍼灸堂
https://mosh.jp/mananyon