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昨今では柔道整復師の数は年々増加し、接骨院数も増えています。競合が多い現状においては、物販の活用は接骨院の売上を向上させるために重要です。
しかし、「接骨院の物販といっても具体的にどのような商品を取り扱ったら良いの?」「接骨院の物販運用を成功させるためのポイントは?」など、さまざまな疑問が浮かんでしまいますよね。
そこで本記事は、接骨院で物販を行うメリットや販売可能なもの、おすすめの商品などを紹介します。接骨院経営者の方に必見の内容となっておりますので、ぜひ参考にしてください。
接骨院で物販を行うメリット
接骨院の物販は、一時的な売上アップだけではなく、将来得られる売上を増やすことにもつながります。ここでは、接骨院で物販を行うメリットについて詳しく紹介します。
接骨院側のメリット
まずは、接骨院側のメリットについて見ていきましょう。
売上アップが見込める
販促に力を入れて取り組むことで、結果が出やすいのが接骨院物販です。接骨院のなかには、物販によって月あたり数十万円と大きな売り上げを出しているところもあります。まとまった収益を治療以外から捻出できるのは、非常に魅力的といえるでしょう。
他院との差別化を図れる
接骨院は、基本業務である診察を増やすことが重要です。しかし近年では、店舗の増加や人口減少により競争が激化しています。
より多くの患者様に来院してもらうためには、他の接骨院との差別化を図る必要があります。その差別化の方法のひとつが、物販なのです。限られた店舗でしか取り扱っていない商品などを販売して、他院との差別化を図りましょう。
来院のきっかけづくりになる
消耗品である湿布や軟膏を治療のついでに購入する習慣を促すことは、定期的な来院のきっかけづくりにつながります。また、セルフケアの習慣が定着すると、患者様自身の身体ケア意識がさらに強まり、自費診療や定期健診につながることも期待できます。
患者側のメリット
接骨院の物販は、接骨院側だけでなく患者様にとってもメリットがあります。
不調を早期に緩和できる
患者様の生活のなかで、施術者が直接身体をケアできるのは、わずかな時間に限定されます。しかし、物販を導入してセルフケアにも力を入れることで、施術を受けていない時間も有効活用することができ、不調を早期に緩和できる効果が見込めます。また、慢性的な痛みに悩んでいる方にとっては、不調が再発しにくい身体づくりにも大きく役立ちます。
接骨院で販売できるもの・できないもの
さまざまなメリットがある物販ですが、医薬品医療機器等法により第1類医薬品や医療機器などは接骨院で販売することができません。ここでは、接骨院で販売できるものとできないものについて、それぞれ解説します。
引用:厚生労働省「一般用医薬品のリスク区分」
接骨院で物販をスタートするにあたって理解しておかなければならないのが、医療品・医薬機器の販売に関する規制です。
医薬品の販売は人命に関わるため、法令によって厳しく管理されており、販売するためには資格と許可が必要です。また、医薬機器についても同様に、販売を行う場合は販売業の届出を行う必要があります。
医療品・医薬機器は、基本的に商品のパッケージや説明書に「第1類医薬品」「第2類医薬品」「第3類医薬品」などの分類が記載されています。このような表示があるものは、原則として接骨院では販売できません。許可や資格なく販売した場合は、医薬品医療機器等法に違反するおそれがあるため注意してください。
販売できるもの
接骨院で販売できるものの一例は、以下の通りです。
●サポーター類
●コルセット類
●クリーム類(軟膏など)
●医薬部外品(健康食品など)
販売できないもの
接骨院で販売できないものには、以下の内容が挙げられます。
●医薬品(一般用医薬品および医療用医薬品のすべて)
●医療機器(家庭用医療機器を含む)
●お酒
物販を成功させるためのポイント
せっかく物販を始めるなら、効果的に運用して成功に導きたいものです。接骨院の物販は、適切な手順を踏むことで、更なる売上アップが見込めます。効率的な運用のためにも、次の4つのポイントを押さえましょう。
施術の一部として取り入れる
適切なカウンセリングを実施する
試してもらう
レイアウトやPOPに工夫する
施術の一部として取り入れる
まずは、患者様の悩みやニーズを引き出したうえで、売りたい商品を施術の一部として取り入れてみましょう。例えば、腰痛に悩んでいる患者様なら、腰サポーターやコルセットを付けることで得られる効果効能や正しい付け方について説明します。また、慢性的な腰痛は、施術だけでなく生活習慣の改善が必要と補足することで、患者様に商品の必要性を感じてもらいやすくなります。
適切なカウンセリングを実施する
適切なカウンセリングを実施することも、非常に重要です。売りたい商品については、説明資料を用意すると良いでしょう。また、比較表などを用いると、その商品の特徴やメリットを患者様が理解しやすくなります。例えば、腰サポーターとコルセットの違いなど、患者様に分かりやすく伝えるための工夫があるとより良いでしょう。
また、提案回数も意識しましょう。なぜなら、適切なタイミングで適切な提案や情報提供をすることが、患者様の納得感や安心感につながるためです。顧客満足度の最大化や売り上げ拡大のためにも、良質なカウンセリングの実施に努めてください。
試してもらう
商品を実際に患者様に試してもらうことも、効果的です。コルセットやサポーターなどを数日間貸し出すことにより、商品の良さや使い勝手を理解してもらいやすくなります。また、貸出という形を取ることにより、通院をやめてしまうのを防ぐ効果も期待できます。
レイアウトやPOPに工夫する
レイアウトは、手に取りやすい場所かつ目線の高さに配列することを意識しましょう。そこに商品説明のPOPを作成し配置することで、患者様の目を引くことができます。この際、POPは印字したものよりも、スタッフによる手書きの方が、患者様の興味を強く惹くことができます。
POPに書く内容としては、その商品が患者様にとってどのようなタイミングに必要で、使用したらどのような効果効能が期待できるのかといったものが挙げられます。また、価格も忘れずに記載しましょう。
そして、市販品との違いについても記載しておくと、説明する際にスムーズです。POPを読んでいる患者様や、手に取っている患者様には積極的に声掛けをすることで、購入の確率が上がります。
接骨院の物販におすすめの商品
接骨院で販売する商品を決める際は、自店舗の方針や訪れる患者様のニーズを考慮することがポイントです。ここからは、接骨院の物販におすすめの商品について紹介します。
健康食品(プロテイン・サプリ)
骨や筋肉への施術は当然のことながら大切ですが、日々の食事は健康な身体を維持するうえで非常に重要な要素です。骨や筋肉が良い状態であっても、毎日摂取する栄養のバランスが悪ければ、体調に悪影響を及ぼします。そのため、患者様の普段の食生活や体調をカウンセリングして、悩みや状態にマッチした健康食品を提案しましょう。
ただし、食品は身体の内部に取り入れるものであるため、慎重に商品選びをすることが求められます。まずは院内で試飲会などを実施して、スタッフの評価が高かったものを提供するようにしましょう。
特に接骨院に通院する患者様は、健康意識が高い方が多いため、原材料や添加物にも注意したいものです。また、健康食品は最低でも3ヶ月ほど続けてもらうことが前提の商品が多いため、匂いや味は患者様にとって継続できるかの判断基準になります。おすすめする際には、施術の後に試してもらったり、1週間分の試供品を用意したりして、患者様ご本人にも継続できるかの確認をしてもらいましょう。
骨盤サポートチェア
整骨院に訪れる患者様が抱える悩みで最も多いといわれているのが、腰痛です。腰の悩みを持つ患者様には、家庭や職場でも使用できる骨盤サポートチェアがおすすめです。
例えば、待合室に設置して使い心地を患者様に実感してもらうことで、商品の良さが伝わりやすくなります。骨盤サポートチェアは、小型で取り扱いやすいものから高級品まで種類が豊富なため、患者様に合わせた価格帯で用意できる点も魅力です。
軟膏や湿布など
肌の乾燥や炎症に悩みを持つ方には、身体の外側からアプローチする商品を提案しましょう。
軟膏や湿布などを販売する際のポイントは、施術者が施術の一環として商品を使用することです。そうすることで、患者様に商品に興味を持っていただく機会をつくり出せます。
また、待合室に展示して受付スタッフからお声掛けをすることもひとつの手です。何気ない会話から、「良かったら使ってみてください」と自然な流れでおすすめしましょう。
まとめ
今回は、接骨院で物販を行うメリットや物販を成功させるためのポイント、接骨院の物販におすすめの商品についてお伝えしました。物販を上手に取り入れると、接骨院の売上向上やリピーター増出を狙うことができます。
ただし、医薬品医療機器等法の規定により、接骨院での販売が認められていないものも存在するため、商品の選定には注意が必要です。本記事を参考に、物販の必要性やメリット、注意点に理解を深め、より良い店舗運営につなげてください。
接骨院の物販導入に関するQ&A
ここまでの内容で、接骨院の物販導入がもたらす効果についてご理解いただけたのではないでしょうか。最後に、接骨院の物販導入に関するよくある質問に回答します。ぜひ、自店舗の物販を始める際の参考にしてみてください。
Q.接骨院で販売できるものはなんですか?
A.接骨院で販売できるものは、主に「サポーター類」「コルセット類」「クリーム類」「医薬部外品」の4つです。反対に、「医薬品」「医療機器」「お酒」などは、接骨院で販売することができません。販売が禁止されている商品を販売すると、医薬品医療機器等法違反となり処罰の対象になるため注意してください。
Q.物販を行う際の注意点はなんですか?
A.物販を行う際の注意点は、「適正在庫の把握」「発注オペレーションの構築」「定期的な商品の入れ替え」の3つです。
①適正在庫の把握
接骨院物販のために仕入れた商品が、接骨院の在庫となります。物販はスモールスタートが基本といわれており、初めのうちはアイテムと数量を絞って展開することで失敗のリスクを軽減できます。発注量も抑えて過剰在庫にならないように意識しつつ、適正在庫の把握に注力しましょう。販売が軌道に乗ってから、まとまった数の商品を仕入れたり、商品数を増やしたりするようにします。
②発注オペレーションの構築
接骨院物販をスタートしたら、医療材料や備品と同じく在庫管理が必要になります。そのため、定期的に残数と状態をチェックし、残り数が少なくなっているものは忘れずに発注をするオペレーションを組む必要があります。
③定期的な商品の入れ替え
接骨院物販では在庫が切れたら発注を繰り返すだけでなく、商品の販売数も確認し、売れ行きが思わしくないものは、他の商品との入れ替えを検討することもポイントです。売り上げの良い商品について、メーカーから積極的に情報収集することをおすすめします。
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